幸福な生活
誕生日には花束を
クリスマスには星空を
君を笑顔にさせたくて 必死さに自嘲する
日曜日には安息を
やるせなさには抱擁を
君と築いた生活の 永遠を信じてた
喜びだけじゃなく 悲しみも肩に預けて
実際問題 涙の前で息を止める僕でした
言葉を探している間に 君は僕に別れを告げていた
この手を戻したら本当に終わっちゃうんだろう
悪あがきしてもいい?
「馬鹿だね」って あの頃みたいに聞かせてよ
寝ぼけた声のおはようと
背中にかかるおやすみと
行ってらっしゃいとお帰り 君がいて僕がいた
向かい合うこと並ぶこと
見つめ合うこと繋ぐこと
一人ではできないことで 二人ならできたこと
「たとえどんな過去も受け止める」なんて宣言
荒唐無稽だ 言った側から唾を飲んだ僕でした
両目を凝らしているつもりが 僕はどこでピントをずらしたの?
記憶を辿るけどひたすらに繰り返すだけだよ
暗くなるディスプレイ
〈着信中〉 描けど描けど灯らない
君がいなきゃ眠りは浅いし
君がいなきゃ遅刻は増えるし
君がいなきゃタクシー過ぎるし
君がいなきゃ子犬は吠えるし
君がいなきゃ 君がいなきゃ 君がいなきゃ
言葉を探している間に 君は僕に別れを告げていた
この手を伸ばしても本当に終わってるんだろう
でも胸が痛いんだ
まだ続きが 僕らをずうっと待ち侘びて
言葉を探している今でも 君が僕を忘れてしまっても
強がり意気地なし最初から分かっていただろう
悪あがき上等さ
「馬鹿だね」って あの頃みたいに聞かせてよ
COMMENT
ずばり女々しさ全開です!
世間でも言われているし、本人達も言っている?し、backnumberを書くなら女々しさを追求しようと。
自分で書いといて「『子犬に吠えられる』って悲しすぎるわ!」って突っ込んでいた。
まあ二人の生活は終わっているんだけど、あえてタイトルは「幸福な生活」。
「生活」って案も出たけど、「幸福な」をつけてよかったと今は思う。