311
昨日と同じ自分はいない
昨日よりもっと悪いからね
312
世界なんか終わればいいんだ
もう二度と誰も泣かずに済む
もう二度と僕は笑わずに済む
313
覚えていない
最初で最後だった
思い出せるだろうか
初めて見た光を
また会えるだろうか
初めて見た光を
314
きみはだあれ?
ぼくはなあに?
きみはどおれ?
ぼくはどおこ?
315
武器は持たないほうがいい
武器を相手に与えることになる
316
いつか口にした未来から
僕はどんどん逸れていく
そっちじゃない
こっちだよ
あっちは駄目だ
こっちこっち
これでいいのだろうか
分からない
どれがいいのだろうか
317
不意に鈍器で頭を殴られる
いつの間にか背後にいて
めいっぱい振り上げたのか
その威力は絶大だ
まるで通り魔のよう
姿を見せない
立ち去る音もしない
殺してはくれない
憎むべき名を知りたい
318
君を忘れる理由が本当にないんだ
探しても探しても
どこにも見当たらない
まだいいよね
まだ君を好きでいいよね
319
良いとか悪いとか
僕にはよく分かんないよ
ただ好きなだけ
直感が告げているんだ
ん? 何か問題でも?
320
本当の秘密は
形にしないことだ
何かにすれば
それは秘密ではなくなる