151

同じ痛みを
愛しいお前にも味わせたい
かわいい声で泣いてくれ
ずっと眺めてやる

知りたいと言っただろ
今更怖じ気づくか?
文句は聞かない言わせない
口を開いた瞬間に塞いでやるよ
さあ覚悟しな


152

何でもない
文字の羅列が
追い詰める
僕を吸い取ろうとする
注射針
に見えて仕方ない

ノーアンサー
僕はここにいる
社会からは外れた
僕はどこへ行く?


153

ドアの隙間から夜の匂い
火照った体を包み込む
心地よさに目をつむって
僕は真昼の夢を見た


154

曖昧さに救われる
時もある

今夜の曖昧さは
私の中で揺らいで
形を作って崩れて再生して
不安を広げる

たった一言でいい
もらえれば
私はどちらへも行ける


155

あと何年
僕は走り続けられるだろう?
この心は鳴ってくれるだろう?

生きることに決めた
書くことに決めた

これから先も
死にたくなることはきっとある

潰えるまで僕は走る


156

揺るぎない君が羨ましかった
表面上だけかもしれなくても
そう振る舞える君がとても
羨ましかったんだ

もう何も言わないで
君と僕は苦しむ場所が違う
君が人の中で、僕は水の中
誰が触れるまでもなく
息は乱れて
吐き出した言葉に君は
裂くような痛みで返した


157

たくさんの人の中で授業を受けていると
そこにいる自分が恐ろしくなる
いてはいけないような
いたら一部になってしまうようで
僕が僕でいられなくなりそう
平らになった僕にどんな未来があるの?
いびつなままで
狂ったままでいい
壊れているとしても
そのほうがよっぽど幸せだ


158

僕という人間は
あの人のようにも、
その人のようにも、
この人のようにも、
彼の人のようにも、なれない

どんなに苦しくても、
どんなに悲しくても、受け入れて
僕は僕になるしかないんだ


159

その苦しみを知ったから
どんな言葉が君にとって意味を持つか
分からなくなってしまった

あげようとした言葉を飲み込んで
君に無言で手を差し出す
どうか掴み取って
そしたら言葉なんてなくても
思いを伝えられるような、そんな気がする


160

言葉が書ける喜びに涙した
与えられた力に感謝した

きっと誰もが持っている

閉じ込めないで
隠さないで
君を世界に発信して

言葉で繋がる喜びに涙した
いくつもの出会いに感謝した

きっと誰もが待っている

手を伸ばして
強く掴んで
ここから飛び立とう