121
想いは越えてゆけるから
空間を越えて
時間を越えて
必ず届くよ
閉じ込めないで、歌おう
僕らの声を待ってる人がいる
122
一歩外に出れば
液状の個体に僕は成って
凹凸に合うように収まる
そんな自分を
石のように遠くから眺めて
気味の悪さに吐き気を覚える
過去は刻まれて
記憶から逃れられない
誰かが呼び起こすから
何度も胃液を吐いた
飲み込めば
不快感がいつまでもざわめいて
これは誰の為?
これは君の為?
これは僕の為?
これは誰のせい?
これは君のせい?
これは僕のせい?
問いが部屋を浮かんでる
123
他人を羨むこの心が嫌
他人を貶めるこの感情が嫌
そうそないと保てない自分が
一番、嫌
124
もっとちょうだい
たくさんの愛を降らせて
たくさんの愛に埋もれて
たくさんの愛を聴いて
僕はその真ん中で幸福な夢を見るから
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125
壊れかけた心
トドメを刺したのは僕だ
散らばった欠片
拾い集めて
涙でくっつける
足りないところは
もういいんだ
風が吹けば
痛みを教えてくれて
僕は忘れないでいられるから
126
どうしたら僕はヒトリじゃなくなれるんだろう?
電波を見つけても
かける相手がいないんだ
127
空はあんなに晴れていて
雲はゆっくり流れていて
風は優しく吹いていて
鳥は弾むように飛んでいて
通りは笑顔が溢れていて
僕は暗い部屋の片隅で、血を流して泣いている
128
苦労しない道なんてあるのかな
誰も傷つかない道なんてあるのかな
あるんなら僕だけじゃない
みんなその道を選んでるよ
とっくにもう選んで、進んでるよ
129
過去に足を沈められて
君が流れていくのを見送った
遠くにあるのは
昨日の面影も残さずに
形を変えて
空気を変えて
上手く呼吸ができないよ
それでもここにいるしかない僕は
叫ぼうと口を開くけど
振り向かれて曖昧な笑顔を作った
届かなくて壊せない
僕はただ深く
痛みと共に沈んでゆく
130
嘘をつくのは
君に失望されたくない
わけじゃなくて
失望されて
離れていって
自分が傷つくのが
耐えられない
だけなんだよ