071

心と体が連動してるなら
僕はもうとっくに死んでもいいはずだ
生きてるのはまだ傷が足りないから?
どれほどの深い傷があれば壊れてくれるんだろう


072

生んであげた
そんなことを言われたら
子供はどうすればいいんだろう
素直に抱いていた感謝の気持ちが
だんだんと薄れていく


073

何もかも終わったと見切りをつけて
手離したのは僕のほうだった


074

この狭い教室の中に
閉じ込められた人間達が
誰に指示されたわけでもなく
一斉に群れを成す
同じような服を着て同じような顔をした人同士が集まって
どれがどれだか分かんない
それでもね
みんな一人になりたくないんだよ
きっと


075

同じDNAを持ちながら
どうもこうして誰とも相容れない

積極的に人と関わる強さも
孤高を貫き通す強さも
僕は持ち合わすことができなかった

すべてが曖昧で
自分も自分以外にも正しさなんか見つけられなくて
言葉一つ自信が持てなくて
あなた達の強さが押し潰す


076

こんなところまでやってきて
一体何ができたんだろう
新しい世界に過剰に期待した
何の力も持ってないのに
一人じゃ立つことさえかなわないのに
分かってるつもりだったよ
ただ浅かった
どこも似たような世界だった
どこにも僕が生きる世界はなかった


077

日常的になったヒトリという感覚
かつて日常的だったシアワセという感覚
終わりが来たよ
だからきっと終わるよね
だからここでじっと終わりを待つよ


078

こんな僕だから
胸を張って「君を好きだ」と言えない

心の中でひっそりと想うことは許してね


079

許してほしいと懇願しながら
一番許せないのは
自分だ


080

思いがけなく、君
嬉しいはずなのに
その姿を見ていると
何だか泣きそうになる