041

世界は広く大きい
僕達はあまりにも小さく、狭い世界で必死に手を伸ばしている
そして自分の無力さを知る

運命が手の平で転がされるものならば
僕達に為す術はなく、その上で転がり続ける
ただ運命を砕く力が欲しい
その手に握る刃が欲しい


042

傷つけて傷つけられる世の中で
あたし達の間に確かなものなんてない
けど、確かだと信じていく
それがいつしか形を成すように


043

他人に合わせるのは難しい
同様に、合わせないのも難しい


044

ギラギラと輝く太陽
身を焦がす紫外線
夏の匂い
自転車で感じる緩やかな風
坂を急速で下りる時の爽快感
白い雲が掴めそうなくらいに
形を成す
めまいが起きそうな青
夏が来た


045

銃口はこめかみに
刃は喉笛に
僕らは集う、狂気の名の下に


046

一人の思いじゃ足りないから
君の声を僕に乗せて


047

「明日の天気は絶望的」
天気予報士がニュースで告げた

目が覚めて
空が青くて
何だか救われたような気がした


048

君の大きな手が
私の頭の上に置かれた

ようやく上書きできそうだ


049

君がこんなにも僕の中に蓄積されて
去ってしまった今も
こんなにも僕の中にいる

苦しいよ
思い出すんだよ


050

感情がなくなったらいいなと思うけど
もしそんなことになったら
僕はもう二度と言葉を紡げなくなっちゃうや