●子供と大人

Iz(特にいつもと変わりはない、よな)
Aoki「あれ、Iz食わへんの?」
Iz(ないな。じゃあ何で束音ちゃんはあんなメールを……。聞いてみたほうが早いな)
Iz「最近束音ちゃんと連絡取ったか?」
Aoki「ん。ああ、ふぉったふぉった」
Iz「飲み込んでから喋れよ」
Jun「お茶。Izも」
Iz「さんきゅ」
Aoki「取ったで」
Iz「何話したかは知らんけど、大人が子供に心配させんなよ」
Aoki「束音は子供やないで。二十歳じゃん」
Iz「そういうこと言ってじゃないっつの。黙ってて言われたけど、束音ちゃんお前のこと心配してたぞ。俺ら大人なんやから余裕持ってないと、あの子行き場なくすだろ。ただでさえ人に頼らん子なんだから、大人がそういう場所作ってやらんと」
Aoki「いやいや、そこは黙っとかんと」
Iz「話逸らすな。まったくお前は……はあ、もういいわ」
Aoki「束音はお前が思っとるより大人やと思うで。子供な面もあるけど。ていうか外見はほんと子供だよな。まだ高校生でもいけるで」
Jun(お前が言える台詞じゃないだろ)
Iz「それは言えるな。あんまりおしゃれには興味がないんだろうな。普通女の子部屋にジャージが三着もない」
Aoki「でも、似合ってたやん。全部ブランドもんやし、デザインもお洒落。それに興味がないわけではないと思うで。一応ファッション誌読んでるみたいやし」
Jun「自信がないのかもな」
Aoki「変なの。自信持ってもええのに。顔も悪くないし、何より言葉書いてる時の束音めっちゃええ顔しとる」
Iz「つけさせてやりたいな」
Jun「そうだな」
Aoki「俺ら大人の役目やろ」
Iz「……ふっ、お前が言うと胡散くせえよ」